商船三井とトルコのカラデニズグループの合弁事業KARMOL向けFSRU改造工事が進んでいる。
2024年11月28日
株式会社商船三井とKarpower International B.V.社は、共同出資参画しFSRU事業を営むSenegal LNGT Company Limitedと株式会社三菱UFJ銀行からなる銀行団と2022年12月30日に総額約71百万米ドルを限度とするプロジェクトファイナンスによる融資契約を締結しました。
2023年01月18日
KARMOLは、MOL(商船三井)とKarpowershipの協業プロジェクトで、モザンビークにおいてLNGを使用した発電船事業を行っています。既存のLNG船を浮体式貯蔵・再ガス化設備(FSRU)に改造し、再ガス化したLNGを発電船(Powership®)に供給するというもので、2019年3月29日に発表されました。モザンビークのナカラ港にて、重油を使用していた発電船は、FSRUが配備された後にLNG焚きに切り替わりました。発電された電力は、モザンビークの国営電力会社Electricidade de Moçambique(EDM)に供給されています。このプロジェクトは、LNGを通じて電力供給を増加させることでモザンビークの産業発展とエネルギーアクセス戦略を支援し、モザンビークにとって重要なインフラソリューションを提供するものです。このプロジェクトは、東部・南部アフリカで最初のLNG焚きの発電船およびFSRUプロジェクトであり、発電容量は120MWです。
浮体式貯蔵・再ガス化設備(FSRU)であるKARMOL LNGT Powership Africaは2021年5月31日にセネガルに到着し、係留場所に配置されて試運転のプロセスを開始しました。この船は、ガスパイプラインを通じてKarpowershipが所有する浮体式発電所であるPowershipと接続されています。Karadeniz Powership Ayşegül Sultanは235MWの発電能力を持ち、2019年10月から運転を開始しており、セネガルの電力網に220MWの電力を供給し、セネガルの電力の15%を賄っています。
セネガルで操業中の発電船
商船三井は、世界最大級のLNG船隊によるエネルギー輸送分野で積み重ねた経験を活かし、輸送のみならず、ガス液化処理、貯蔵、再ガス化、発電といった分野に事業を展開し、LNGインフラ事業を拡大しています。FSRU(浮体式LNG貯蔵再ガス化設備) は脱炭素に向けたトランジションエネルギーであるLNGを安価かつ素早く輸入する手段として世界各地で導入されている、商船三井の代表的なLNGインフラ事業です。
商船三井のFSRUはプロジェクトによって異なる需要・条件に対して期待以上のソリューションを提供することでお客様のプロジェクト価値向上に貢献します。香港では世界最大級のFSRUを投入し香港政府が掲げる脱炭素化と大気環境改善に貢献、インドネシアでは大型の陸上発電所向けにガスを供給、同国の電力の安定化に貢献するなど、世界各地でのLNG導入を支援しています。
さらに、これまで蓄積してきたLNG船とFSRUの経験や実績を基に、2019年よりトルコの発電船事業者Karpowership社と共同でFSRUと発電船を組み合わせたLNG発電船事業を展開しています。
直近では、FLNG(浮体式液化天然ガス生産設備)事業にも出資し、LNG輸送船やFSRUプロジェクトなどで得た豊富な専門知識を活用し、共同でプロジェクトを推進しています。商船三井はこれら多彩な事業領域でLNGバリューチェーンの拡大に挑んでいきます。